自分のルーツを確認 “Remember, remember, where you came from”私はヘヴィ・メタルが好き!(1) Megadethの日本公演

ヘヴィ・メタル Heavy Metal

今回は趣向を変えてヘヴィ・メタルを取り上げます。プロフィールでご紹介している通り、管理人はヘヴィ・メタルが大好きです。ヘヴィ・メタル以外ではまった唯一のバンドがBlue Öyster Cult。メタル好きの主婦がBlue Öyster Cultを語ったら面白いのではないか?と考えコロナ禍中に始めたのが当ブログです。今回は自分の本業?であるメタルについてです。お付き合いいただければ幸いです。

2022年の夏にダウンロードフェスが再開されました。そして、次々とヘヴィ・メタル、ハードロックのミュージシャンが来日するようになりました。そして、満を持して発表されたのが『Megadethの武道館公演!!2023年2月27日(月)』です。Megadethは40年続き、CDを累計5000万枚売り、第59回グラミー賞で最優秀メタル・パフォーマンス部門を受賞した大御所のヘヴィ・メタルバンドです。実家の父のこと、子ども、持病、仕事、15年のブランクを解消できるのか?不安はたくさんありましたが「Megadethのライブには絶対に行きたい」気持ちを抑えることはできませんでした。Megadethは1987年の初来日公演から追いかけてきた大好きなバンドです。2022年にリリースされた新譜の充実ぶりは目を見張るものがあり”今の”Megadethをこの目でみたい!と思ったのです。

“現在の”Megadethのケミストリーが素晴らしい!

管理人が15年もの間ヘヴィメタルのライブから遠ざかっていた理由はシンプルです。家族を最優先にしていたから。復帰第一戦目があのMegadeth。しかも、スタンディング形式のライブハウス。相当難易度が高いと感じました。Megadethはノリ一発で持っていく行くバンドではありません。構成が複雑で緊張感のある曲が多いのです。演奏するMegadethのメンバーの卓越した技術と、耳の超えたメタルファンの熱量がかみ合ってステージが成り立つのです。

ライブ当日は緊張で仕事が全く手につきませんでした。勇気を振り絞って豊洲まで出向き、物販の列に並ぶ間にリハーサルの音が聞こえてきました。とても懐かしい、馴染みのあるギター。1フレーズ聞いただけで誰が弾いているのかわかりました。Martin Friedman(マーティ・フリードマン)の”Tornado of Souls”です。武道館公演の前にリハーサルを豊洲で行っていたのですね。一気に時計の針が巻き戻り、メタルキッズであった頃の感覚を取り戻しました。豊洲のライブで実感した今の”Megadethのグルーヴ感、楽曲と演奏の充実ぶりに管理人は感動。バンドの主催者であるDave Mustaine の「元ドラマーの(故)ニック・メンザが夢にでてきたんだ」のMCで私は泣いてしまいました。豊洲公演の2日後、渋谷のタワレコで行われたインストアイベントにも出向きました。この手のイベントにありがちなミーハーなだけのものではなく、充実した素晴らしい内容でした。メンバーの新作と武道館公演への意気込み、制作秘話、質疑応答など。司会の伊藤政則さんのトークも軽快。今現在のMegadethの雰囲気の良さが感じられて。とても楽しかったです。Megadethはインストアイベントを行わないバンドです。イベント終了後には、Daveの発案だそうですが、メンバー全員の手書きサインと日付、タワレコのロゴの入った色紙が来場者全員にサプライズで配布されました!今回の武道館公演にかけるメンバーの気合と覚悟がヒシヒシと伝わってきて、私はインストアイベントでも泣きそうになりました。*Megadethは豊洲公演、武道館公演、タワーレコードのインストアイベント、全て撮影OKでした*

2月24日(金)に実施された豊洲公演の会場ポスター 豊洲は、武道館公演の追加公演として急遽実施されたのですね。観客は昔からのMegadethのフォロワーでメタル巧者が多かったように思えました。Daveは「見馴れた顔を見つけた!」と喜んでいました。
2月26日(日)タワーレコード渋谷店内で行われたインストアイベントの様子。左がドラマーのDirk Verbeuren。右がバンドの主催者でありヴォーカルとギターを担当するDave Mustaine。笑顔のDaveを見るDirkの表情は本当に穏やか。ドラムを叩くときには別人のように猛々しいのですが。一瞬一瞬からバンドのメンバー同士が良い関係にあることが伺えました。右下はメンバーがこの日のイベントのために用意したサイン入りの色紙です。家宝にします。

Megadethの武道館ライブ マーティ・フリードマンが特別ゲスト!管理人も伝説の目撃者になった!

そして、メインイベントの武道館公演。特別ゲストはあのマーティ・フリードマン。日本のお茶の間の人気者となったマーティが武道館に来る!と音楽雑誌等だけでなく、スポーツ新聞でもカラー写真と共に大々的に取り上げられて伝えられました。30年前に武道館公演がキャンセルとなった経緯は皆さまがご存知の通りです。インストアイベントでDaveが語っていたのは「薬物治療でどうしてもスケジュール的に無理だったのに、スケジュールが組み込まれてしまった。どうしようもなく泣く泣くキャンセルした。申し訳なく自分も本当にきつかった」とのこと。30年前の因縁にケリをつけるときがきたのです。しかも、バンドを解雇ではなく自らの意思で去った唯一のメンバー、マーティが特別ゲスト出演。否が応でも期待が高まります。武道館公演当日は朝から物販の列ができ長蛇の列。開場内は異様な緊張感と高揚感で独特な雰囲気がありました。

Megadethの日本武道館公演は、管理人がいままでみてきたヘヴィ・メタルのライブの中でもナンバーワンと言って差支えないと思います。現Megadethのメンバーのケミストリーは本当に素晴らしい。ベースのJamesはプロらしい雰囲気とがっちりした安定感があり、ドラムのDirkは凄腕でバンドに今風のノリをもたらし(彼は元Soilworkのドラマーでエクストリームメタルやグラインドコアも経験)スーパーギタリストで人気者のKikoはMegadethに足りなかった最後のピース、”余裕””ゆとり””クラシカルな雰囲気”をもたらしました。長いMegadethの歴史の中でも今がとても充実していると感じます。

そしてマーティのゲスト参加です!彼とDaveのパフォーマンスを見て多くのメタル愛好家が涙を流しました。ステージ上であの(気難しい人柄だと言われている)Dave Mustaineがマーティと向かい合い、心から楽しそうな笑顔で「ウワーオ!」と叫んでいた姿を管理人は一生忘れないでしょう。“Tornado of Souls”のギターソロは素晴らしかったです。やはり、マーティにしか出せない音があるのです。ソロをマーティ、その後ろでバッキングギターを弾くDaveとKiko。3人の超一流のギタリストの饗宴です。豪華さで目がくらみそうでした。

マーティが武道館の出演を引き受けてくれて本当に良かった。マーティは「武道館から15分のところに住んでいるので断りづらいじゃないですか」と冗談を日本語で言っておりましたが。バンドとマーティ、ファン、プロモーター、レコード会社、業界の方々などの気持ちが一つになって実現した、稀に見る素晴らしい来日公演でした。そして、管理人は力説しておきたいのですが、現在のMegadethのリードギタリストはKikoです。Kikoがいるからこその現在のMegadethの楽曲、演奏は成り立っているにのです。彼のギターはパワーがありながら嫌味がない音でした。そして、繊細です。ヘヴィ・メタルのギタリストとしては非常に稀。Kikoがいてくれて良かった、管理人は心からそう感じました。

主催者のDave Mustaineのキャリアは平たんなものではなく(家庭がしんどくてで若年時から自活、Metallicaとの確執、度重なるメンバーチェンジ、長年の自身の健康問題、マーティー脱退、バンドのアイデンティティ喪失の危機、元メンバーのニックが他界、首の大怪我、咽頭癌、前ベーシストの解雇など)軽々しく「Daveまた早く来日して!次のライブをすぐに見たいです!」とは私は言えません。Daveがインストアイベントで語っていましたが、癌の厳しい治療を毎日受けながら新譜を作って武道館公演までこぎつけたのです。MegadethはDave Mustaineという天才のミュージシャンが命懸けで守ってきた暖簾だと管理人は改めて認識しました。Daveの健康状態を理解し寄り添って、協力した現メンバーの人柄もとても素敵です。

稀有な才能の持ち主Dave Mustaineには元気に現役を続けて欲しいと心から願います。「Megadethの30年越しの武道館公演(特別ゲスト マーティ・フリードマン)」はメタル愛好家の間で伝説として語り継がれていくことでしょう!

次回は、3月末に実施された「ラウパ」ことLOUDPARK23について語ります。引き続きお付き合いいただければとてもありがたいです。

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