Blue Öyster Cultは “thinking man’s heavy metal” 「知性派が好むヘヴィ・メタル」②

ブルー・オイスター・カルト(Blue Öyster Cult)

Blue Öyster Cultが “thinking man’s heavy metal” 「知性派が好むヘヴィ・メタル」である理由として次に考えられるのが、曲の歌詞とそこから醸し出される独特な世界観です。一例として、代表曲でもある(Don’t Dear) The Reaperについて考えてみます。

カルトマニアではなくても「死神」だけはわりと好きという方は少なくないようです。「バンド名は聞いたことあるけど、どんなバンドだっけ?ああ、あの、たらららららーたらららららーカンカンカンカンで始まるあれね。あれは良い曲だよね。」「モアカウベルでしょ!あれは有名だね。」「ギターソロが派手でかっこいいよね。」このような表現をされる方もいらっしゃいました。

少し冷静に引いて考えてみると、最大のヒット曲が「死神」というのはなんともユニークだと私は思います。なぜなら、”死をダイレクトに歌ってもヒット曲になるわけがない”という固定概念なのようなものを、一発で覆してしまったからです。がっつり死神。タイトルにもthe Reaperと入ってます。この曲はヒットし、アルバムもゴールドディスクを獲得しました。

余談になりますが、管理人が若いころの面白いエピソードをご紹介します。仕事でハワイの高級レストラン(ホテル内)で食事をしてたときに、ハワイアンの定番ソングが途切れたあと、この曲がいきなりスピーカーから流れてきたのです!!あのイントロが流れてきたとたんに、洒落た爽やかなレストラン内の空気が一気に変わったのです。その場がBlue Öyster Cult化。冷たく醒めた空気がサーっと開け放たれたドアから流れ込んできたようでした。レストランの客は、私のテーブル以外はアメリカのメインランドから観光客だったのですが、全員がスピーカーの方を見て黙りこくってしまいました。気温が、カラッとした夜のハワイの25度から一気にニューヨークの冬マイナス5度にさがったような、張りつめた静寂がそこにありました。管理人は、その時、改めてBlue Öyster Cultの歌詞とその世界の特異な性質、重く(Heavy) 無機質 (Metal)を感じたのです。レストランの音響担当者がなぜハワイアン定番ソングではなく「死神」をかける気になったのわかりませんが、彼らを語る上での重大なエピソードとして、管理人の心には深く刻まれています。

さて、彼らの曲の歌詞を語る上で避けては通れないのは著名なバンドプロデューサー、Sandy Pearlmanです。名前は知ってるが何者なの?という方もいらっしゃるかもしれません。次回はSandy Pearlmanの役割とバンドの成り立ち、歌詞、世界観について考えていきたいと思います。

以下↓(Don’t Dear) The Reaper を手掛けた Buck Dharma ことDonald Roeser氏のオフィシャルホームページです。素晴らしい曲を作り凄腕ギタリストで歌も上手。天才だと管理人は思います。Sandy Pearlmanに出会う前まではロックスターになる気持ちはサラサラなかった、とおっしゃってましたが、とても素敵なミュージシャンだと思います。

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